神楽坂って、コインランドリーが多いと思います。
熱海湯の併設。「拝啓父上様」でも一平が利用していました。
神楽坂のメイン通りとアグネスホテルの間にこういうのがひょっと現れるのがとても庶民的。
そもそも『コインランドリー』というのは異論もあるだろうけど大概において「単身者」の記号だから、併せて「孤独」とか「哀愁」とか「自由」(きまま)などのイメージを含むわけで・・・、それだけで様々なストーリーが期待できてしまう街における優れたアイテムです。
第三玉の湯の併設。
『銭湯』も優秀なアイテムだけど、『コインランドリー』よりずっと温かみを感じます。そもそもお湯が温かいわけだし、「裸のつきあい」とか「マナー」とか人との関わりに温度があるし「湯気」なんて視覚的にも温かいし。
朝日坂の住宅街の藤ランドリー。
築年数の経ったアパートなんかも目立ってくる住宅街です。
洗剤の匂い
表紙の破れたマガジン
サンダル履き
ドラムの回る音
なまあたたかい空気
五感にも感じる独特のものがあります。
短歌や俳句のお題にでもして詠んでみたくなります。詠めないけど。
SAKURA HOUSEのお隣。
SAKURA HOUSEというのは外国人専門の賃貸で、リーズナブルなアパート・シェアハウスです。日本に訪れた外国人が短・中期的に利用する施設です。
なので、ここのコインランドリーには「世界各国の旅人」という新たなキーワドが加わわるわけで、他の一般的なコインランドリーよりもぐっとあざやかな色彩をもつイメージになります。
赤城下町でも。
ここでは年配のおじさんが、一人ぼんやり洗濯が上がるのを待っていました。哀愁というより虚無感を感じました。
目の前の誰も通らない道を私が一人ぼんやりとぼとぼと歩いて帰ったのでした。